「コウノドリ1」の感想 6話〜10話(それと少しコウノドリ2)
いよいよ今日「コウノドリ2」の最終回ですね。
朝の情報番組で、綾野剛さんや松岡茉優さん、坂口健太郎さんが出演していました。
最近アマゾンプライムビデオで「コウノドリ1」を全部見て見たのでその感想の続きです。
今回は6話から最終回の10話です。
(1話〜5話↓)
それから少しだけ「コウノドリ2」も付け加えました。
- 第6話 ちょうどいい産み時って難しい。高齢出産のリスク
- 第7話 助産院での出産と、設備の整った病院での出産。自分の時と照らし合わせて。
- 第8話 なんでうちの子が?口唇口蓋裂や無脳症・・・
- 第9話 助からなかった命。でもその命の意味は。
- 第10話 子供がもし病気や先天的な疾患を抱えていたら・・・
- 前回「コウノドリ2」の10話「出生前診断」を見て
第6話 ちょうどいい産み時って難しい。高齢出産のリスク
ペルソナ医療センターに43歳の妊婦が運ばれてきた。
2年前の子宮筋腫の手術の影響で子宮が破裂し、赤ちゃんは助からなかった・・・。
5年間の不妊治療の後ようやく妊娠した敦子も43歳。
待ちに待った出産の時、大量出血で止むを得ず子宮を全摘することになった。
若すぎる出産も困難ですが、高齢出産も難しい問題が起こりやすく、そこのあたりもシビアに描かれています。
このエピソードの前半、救急救命士の加瀬先生が
「あと10年早く産んでたらなー。やっぱり出産は若いうちがいいよ。」と言うのですが、そこにムキになって反論するのが下屋先生。
大学を出て、就職して頑張って仕事して、いざ子供を作ろうと思ったら「高齢出産」と言われる年齢になっていた・・・。
(今の日本は)簡単に子供を産んで育てられる環境じゃない!
そうだそうだ!と思わず言った女性が何人いたことか。
でも、そこで新井先生が一言。
女にはタイムリミットがあるのよ。
子育てするためには相手も必要。
好きな相手と結婚や子供を持つことの考えやタイミングが合うとも限らない。
なかなか人生そう思い通りにはならないですが・・。
私の周囲にも高齢出産は多いです。
彼女達もたいがい元気だし、芸能人でも高齢出産でも普通に出産、楽しそうに子育てしている様子が露出されていたりすると、皆大丈夫なんだろう・・・と思ってしまいますが、それこそ個人差もあるんですよね。
実際無事産んでからも、長〜い子育てが始まりますからね。
体力だけでなく経済的な面でも、子供が大学卒業前に定年退職することになったりと厳しい面があります。
とはいえ若い場合も経済的に厳しいわけで・・・。
ほんと「ちょうどいい産み時」難しいですね。
第7話 助産院での出産と、設備の整った病院での出産。自分の時と照らし合わせて。
自分は助産院で出産したいという強い思いのある妊婦、亜沙子。
定期検診で助産院と提携しているペルソナ医療センターへ来ても、憮然とした態度。
助産院での出産に否定的な発言をした四宮先生(星野源)に対し、助産師の小松(吉田羊)は反感をあらわにする。
なぜかというと、小松の母は昔助産院を開いていたのだった。
私はこの亜沙子の気持ちがすごくわかりました。
なぜかというと、私の最初の出産は里帰りで個人病院だったんですけど、すごく業務的で全く満足のいくお産とは言えなかったからなんですよね。
だから、二人目の出産は助産院でしました。
病院も色々あるので、一概には言えないと思いますが、私の場合最初の出産の時、小松さんのように親身になってお世話してくれる助産師はいませんでした。(看護師はいた)
陣痛が進んで子宮口が10センチ近くまで開いてくると分娩台に乗るんですけど、初産の私は陣痛で15時間くらい苦しんでもなかなか開かず・・・。
その病院ではただ見るだけで、何もしてくれませんでしたね。
さらに母乳指導などもすごく雑で、自分が家畜になった気すらしました。
最初だからというのもあると思いますが・・・苦しい思い出です。
助産院では陣痛がなかなか進まない私に、お灸で末端を温めてくれたり、会陰(つまり入り口、いや出口?汗)が切れないように手で伸ばしてくれたり、母乳の指導もすごく丁寧。
病院では問答無用に切られましたが、切開されないと(少し切れたけど)産後が全然違うんです。
すぐに普通に歩けました。
とはいえ、もし裂けてしまったら、医療用のホチキスで留めるみたいなんですけどね!←聞いてゾッとしました。
(でも初産の場合はやっぱり切れやすいようです。)
料理もおいしくて本当に満足のいく出産でした。
でも、この回を見て、あらためて助産院が万人のお産にすごく良い!とは言えないんだなと思いました。
今の医療があるから助かるお母さん、赤ちゃんがいるのも事実なんですよね。
実際には助産院での出産でトラブルが起きたら、すぐに提携している病院へ搬送されますが、一刻を争う場合もあるでしょうね。
この亜沙子も、結局はペルソナ医療センターで帝王切開での出産になりました。
納得のいく出産をしたい、という当たり前の思いは尊重してほしいですけど、その前に命あってのことですよね。
第8話 なんでうちの子が?口唇口蓋裂や無脳症・・・
前回無脳症の胎児を妊娠し、諦めざるを得なかった悲しい過去を持つ妊婦、実咲。
今回の妊娠でも、不安や前回の悲しみをなかなか乗り越えることができない。
一方初めての妊娠に幸せを感じていたマキは、四宮先生から胎児が「口唇口蓋裂」という、口の上が閉じずに裂けたままになっている状態だと告げられる。
とにかく不安を感じるマキ。
だけど、口唇口蓋裂の子供を持つ母親から手紙をもらったこともあり、段々と前向きな気持ちになってくる。
産科医としたら色々な疾患の中で「口唇口蓋裂」は手術で見た目も機能もちゃんと治るという意味でそんなに大きな問題ではないのかもしれません。
でも、親にしてみたら普通の子供と違うことが明らかにわかる顔、ということですごく大きい出来事だと思います。
しかし日本人では500人に1人生まれてくるという・・・。
そうえいば私の知り合いでもお子さんが口唇口蓋裂だったと聞きました。
手術をして、今はわからないほどになっていると思います。
無脳症は大脳がない状態のため、通常生まれても生きていくことができないそう。
原因ははっきりしていないものの、妊娠前期に葉酸の摂取をするとリスクを低くすることができるそうです。
どちらも誰にでも起きる可能性のあること。
だけど、いざ自分や身内に起きたら!
胎児が「口唇口蓋裂」と聞いて動揺する妊婦さんに、四宮先生が冷たい対応をしたので、その妊婦さんは四宮先生からコウノドリ先生へ主治医を変えます。
サービス業ではないので、愛想よくする必要はないのかもしれませんが、動揺する気持ちはわかりますよね。
四宮先生に「もう少し優しくしてください!」というのはちょっと笑いつつも納得でした。
少しの心配事でも妊娠中はナーバスになりやすいんですから。
第9話 助からなかった命。でもその命の意味は。
23週で生まれてきてしまった赤ちゃんの両親に赤ちゃんがこの先、生きていくことが難しく、もし生きられても障害を抱える可能性が高いことを説明する新井先生(山口紗弥加)。
ならなぜ助けた!と父親に責められる。
とにかく赤ちゃんを助けたい一心の新井先生だったが、その言葉にショックを受ける。
そして必死の看護も虚しく赤ちゃんの体内に出血が起きて・・・。
まだ望みはある!と主張する新井先生に今橋先生は、両親に赤ちゃんを抱かせることを促す。
いつもはクールな新井先生が見せた、折れそうな心。
一生懸命に助けようとするものの、赤ちゃんの命は消えかかっている・・・。
その時、最後まで管に繋がれたままで終わらせていいのかと新生児科部長の今橋先生は諭す。
これは、赤ちゃんだけではなく、人の死生観そのものに通じることですよね。
この先、生きていくのが難しいのに、どうして助けたんだ?
と責めた父親も、目の前で消えかけている命の我が子に触れたことは、その子の存在を大きく感じることになったのではと思います。
助けたくても助からない命もある。
じゃあ短すぎるその命は、果たして無意味だったのか?
決してそうではなかったんだと思わされたエピソードでした。
第10話 子供がもし病気や先天的な疾患を抱えていたら・・・
第2話で出てきた浩之(小栗旬)は、妻が残してくれた子供を一人で必死に育てている。
でも、実際は仕事を頑張れば子供に負担をかけるし、子育てをちゃんとやろうと思えばやりがいのある仕事を諦めるしかない。
一度は子供を両親に預けるつもりになったが・・・。
新生児医療室に入院している息子に母乳を届けている亮子。息子は先天的な疾患(18トリソミー)抱えた赤ちゃんだった。
疾患を徐々に受け入れる母と違い、父親はなかなか会おうとしない。
だが皆の後押しもあり、赤ちゃんに対面する。
浩之(小栗旬)のエピソードはずっと続いています。
脳死状態になった妊婦から出産させるのも大きな山場ですが、そこからシングルファーザーとして過酷な子育てが始まる。
一生懸命仕事も子育ても頑張るって、口で言うのは簡単ですが、物理的に無理ですよね。
できるように見えている人は、たとえ配偶者じゃなくても、必ずサポートしてくれている人が身近にいるんです。
「保育園落ちた日本、死ね!」というブログが前に話題になりましたが、無事保育園に入れても子供はすぐ病気にかかる。
病気になったら思うようにすぐには回復しません。
ひょんなことから、すぐに悪化する。
私の周りでは子供が入院してしまうこともけっこうありました。
子供の検診や予防接種だけでも相当数あります。
ところで共働きで2人子供がいる友人、どうやって?と思ったのですが、幸いそんなに病気はしなかったこと、それから病児保育施設が充実していて、杉並区の場合1日三千円で利用できたそうです。
住む場所も重要ですね!
しかしこのお話で、子供を自分の親に託すつもりだった浩之は、コウノドリ先生の言葉で結局考えを改めて、自分で育てる決意します。
そして1歳になった赤ちゃんをつれてくるのですが・・・
え?小栗旬そっくりじゃない??と思ったら、どうも本当に小栗旬のお子さんだったようです。
・・・て、2年も前のドラマなので、今はもう3歳くらいなのかな。
下のお子さんも生まれていますよね。
18トリソミーの赤ちゃんの話、私もママ友に「◯◯トリソミーの子供がいる」と聞いて驚いたことがあります。
そのママ友は全部で四人お子さんがいるんですが、2番目のお子さんが16か18のトリソミーと言われる遺伝子疾患を抱えて生まれてきました。(そんなに色々あるとは知らずに、うろ覚えでした。21トリソミーはいわゆるダウン症です。)
やはり・・・子育ては相当過酷だったようです。
そのお子さんは母になつくとかそういう愛着の感情がなく、何度も悲しい思いをしたとか。
下に妹たちが生まれてきた時、初めて子育てってこうだったんだ!と思ったそうです。
今は出生前診断で、ある程度の遺伝的な疾患はわかる可能性が高いそうです。
この関連がある話、先週「コウノドリ2」で放送だったので付け加えました。↓
前回「コウノドリ2」の10話「出生前診断」を見て
そしていきなり今放送している「コウノドリ2」の話なんですが、先週の放送では「出生前診断」のエピソードでした。
診断で胎児が「21トリソミー」(ダウン症)と確定した夫婦2組。
1組は中絶を選び、もう1組も中絶にしようとして、最後の最後に母親が「産みたい」と言い決断を変えます。
今までのドラマだったら、産む方を選択させるだけだったのでは、と思います。
でも1組は中絶・・・。
さすがにこのドラマの中でも相当重かったですが、実際はもっとシビアなようです。
私は3人出産しましたが、3人とも出生前診断は受けませんでした。
どういう子でも受け入れる!
という強い意志があったわけではなく、上2人の時はそういう検査はリスクの多い羊水検査しか知らず、末っ子の時は知ってはいましたが病院で何も(やりますか?とも)言われなかったのでそのまま過ぎたという感じです。
でももし出生前診断して、何らかの遺伝子疾患があると知ったらどうするか・・・
正直わかりません。
本当にその立場になってみないと・・・いやその立場になっても日々心揺れたりしそうです。
でも「やっぱりこの命を大切にしたい」と思って産む選択した人に、「自己責任」とかいう論調の人が出てきやしないかとも思いました。
それだけは断固としてやめてほしいです。
このドラマで、今まで実際に出会った母子を思い出し、どういう思いだったのかな・・・とあらためて考えました。
「コウノドリ2」も今日が最終回ですが、また気合を入れながら見たいと思っています。